ナチュラルライフ 重曹生活

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重曹物語

最近、環境への意識が高まり、それに伴って重曹が注目されています。
重曹はふくらし粉として、あるいはあく抜きにお料理で使うもの、という印象ですが、最近はお料理にとどまらず、お掃除、美容法といろいろな活用がされているようです。もともとお料理に使うものですから、口にしても安全ということでこんなにいろいろな場面で使われているようですが、重曹っていったい何者?
重曹を安心して使うためにも、まず重曹が何者か、ってところから学習していきます。

重曹とは?

重曹とは、弱アルカリ性の性質を持つ炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)の粉です。
この重曹は、「灰汁とり」や「ふくらし粉」として料理に使用されています。また、胃薬としても使用されていたようですが、最近ではあまり聞きませんね。
重曹の使いみちは、今なお増え続けています。様々な場面で効果を発揮する背景には、ちゃんと科学的な理由があるのです。
重曹のいろいろな科学的作用についてみていきます。

緩衝作用

重曹の基本的な使い道は、その科学的な性質を利用したものです。
重曹を水に溶かすと弱アルカリ性を示します。重曹には酸を中和するだけでなく、アルカリに対してもpHの作用を穏やかにする穏衝作用があるのです。酸とアルカリの両方を穏衝する性質があるからこそいろいろな場面で使うことができるのです。
重曹の穏衝作用は、私たちの体内にも生まれながら備わっています。血液中に自然に生じる重炭酸イオンは、血液の酸とアルカリのバランスを調整する働きをしているのです。

洗浄効果

重曹の汚れ落としには、2つの働きがあります。
1つ目は洗浄効果、2つ目は穏やかな研磨効果です。
汚れを落とす作用は、弱アルカリ性の性質によるものです。たいていの汚れや油は脂肪酸を含んでいて、酸性です。重曹は、その酸性の汚れを中和させ汚れを落とすのです。
重曹を湿らせたスポンジや歯ブラシにつけて使うと、穏やかな研磨効果が汚れを表面から引きはがし、水に溶けた重曹が洗浄効果で汚れを落とします。重曹は、汚れのついた表面より柔らかいので、キズをつけずに汚れを落とします。また、石けんと混ぜることでより洗浄力をアップさせることができます。

消臭効果

消臭には2つの方法があります。
1つは芳香剤のように強い香料で臭いを覆い隠してしまう方法。そしてもう1つは、炭やコーヒーカスのように臭いそのものを吸いとり、空気を浄化させる方法です。
嫌な臭いは、強い酸性かアルカリ性のものが多いようです。重曹はサワーミルクのような強い酸性の臭いと、腐った魚のようなアルカリ性の臭いをとるのにパワーを発揮します。重曹がもっともパワーを発揮するのは密閉されて多少湿気のある冷蔵庫やクローゼット、車のトランクなどです。消臭効果は臭いの程度や消臭の期間によって違ってきますが、時間をかければそのぶん臭いが中和されます。例えば、冷蔵庫に口を開けた重曹の箱を置いておくだけで約3か月間消臭効果があるといわれています。

消火効果

電気製品が発火した時には、重曹で消火することができます。ただし再発火する可能性のある紙や布や木、プラスチックについた火にはつかえません。
乾燥した薬品や泡、石灰、水などを使った市販の消火器にも重曹が入っています。

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